2013年12月17日

サキチのU-13File ♯15

U-13チームヘッドコーチの清水智士です。

更新が遅くなってしまいましたが、IFAリーグ(U-13)のラスト2戦の報告とU-13チームの簡単な総括です。

サキチのU-13File ♯15

11月30日(土)第7節延期分
○1-0(1-0)FCリベルタ

ラインを下げ、人数をかけて守る相手に対して落ち着いて試合を進めることができました。攻め急がずにしっかりとボールを動かしながら相手を間延びさせ、効果的にスペースを使おうとする判断、集中力が素晴らしかったです。

それが実を結んだのが前半のアディショナルタイム。ゴール前でフリーキックを獲得すると、相手の足が一瞬止まった隙を見逃さずに素早いリスタートをし、貴重な先制点を奪いました。観ている私も意表を突かれた、素晴らしいゴールでした。

後半に入ると相手は前に出てきましたが、それを選手たちがピッチ内でしっかり感じ、優位にゲームを進めることができました。欲を言えば追加点のチャンスをきっちり活かしたかった所ですが、みんながゲーム状況を理解しながら戦っていたので、安心して観ていられたような気がします。

得点差こそ1点でしたが、公式戦の緊張感の中、学校行事や直前の怪我でメンバーが入れ替わっても良いゲームができたこと、守備を固めてくるチームに対して焦れずに攻め続け、隙を見逃さずに得点できたこと、ゲームの状況に応じて判断を変え勝利を収められたことなど、このチームの成長を多いに感じた一戦でした。

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12月1日(日)第9節(最終節)
○4-1(2-0)常総アイデンティ

「勝てば2位でリーグを終えることができる」。これまではプロセスに目を向けてコーチングすることが多かった私ですが、このゲームでは敢えて結果についての話をし、そんなプレッシャーの中でどれほどのプレーができるかというタスクを選手に課しました。流石にゲーム前には緊張感が漂っていましたが、キックオフの笛が鳴るやいなや、普段通りしっかり考えてサッカーをすることができたように思います。

どのような距離感でボールを奪いに行くのか、奪ったボールをどこに付ければ効果的な攻撃ができるのか、どうすれば2ndボールを拾えるのか、更には相手の選手の特長までをも頭に入れてプレーしている選手が多く、私も選手たちのアイデアを楽しみながら観ることができた前半でした。

2点を奪って迎えた後半、連戦の影響もあってか、前半とは違って苦しい展開になります。ゲーム後に選手たちに話を聞いたところ、「もっと圧倒したかった」という選手と、「連戦で足が止まってきたから、まずは失点をしないことを考えた」という選手とで意思が統一できていなかったとのことでした。

しかし一つ言えることは、一人一人がゲームの状況を認識し、「今はこうするべきだ」という考えを持ってサッカーをしていたということです。そういう意味では、この8ヶ月の成果と今後への課題が表れた後半だったのではないでしょうか。結果的に粘る相手を振り切って勝ち切ることができたことも含めて、良い試合ができたと思っています。

また、この日は会場担当チームとして会場の設営などを行いました。いつもこのような機会があると特定のメンバーばかりが働いている印象でしたが、この日は一人一人が周りを観て動けていたと思います。もちろんまだまだ成長していかなければならない部分もありますが、オフ・ザ・ピッチでも成長が垣間見えたことは素直に嬉しかったです。

サキチのU-13File ♯15

さて、U-13チームとして活動するのはこの日が最後となりました。あっと言う間に過ぎ去った8ヶ月の中で、選手たちはサッカー選手として、あるいは一人の人間としても大きく成長してくれたと思っています。

私はこのチームの活動1日目に、「この学年を、つくばFC史上最もサッカーを楽しめる学年にしよう」と選手たちに伝えました。そのために私が選手たちに求めてきたことは、「チームの一員でありながら、自分の良さを発揮していくこと」です。口で言うのは簡単ですが、本当の意味でこれを達成することはとても難しいことだと思います。

チームの一員であるということは、チームがどのような状況なのかを理解していなければなりません。そして、その上でどうするべきなのか、アイデアを持ち、それを形にしなければなりません。また、その中で自分の良さを出すためには、自分のことをよくわかっていなければならないでしょう。サッカーで言えば、サッカーというものがどういうスポーツなのかを知ること、今のゲームでチームがどういう状況なのかをわかること、そして解決法を見出すこと。そして見出した解決法を実行すること、といった具合でしょうか。

選手たちにも話をしましたが、サッカーは物凄い速さで進化してきましたし、これからも進化し続けます。それでも、幹の部分は不変です。だからこそ、「サッカーを知る」ことが大切なのです。そしてその上で、変化に対応できる「考える力」が必要なのです。そして「自分を知り、技術を持つこと」なしには、それを実行に移すことはできません。

そういったことを自分で判断し、責任を負い、チームで成功を掴んだ時に、本当の「楽しさ」にたどり着くのだと考えています。もっと言えばそれはサッカーのみならず何に対しても当てはまることなので、サッカーに打ち込む過程で素晴らしい人間となっていくことでしょう。

私自身、それを伝えるために全力を尽くしてきたつもりです。たくさんの方に御理解・御協力、温かい応援をいただけたこと、そして素晴らしい選手、スタッフ、対戦相手に恵まれた中でサッカーができたことに、この場を借りて心から感謝申し上げます。今後は2年生と合流してチームを再編していくことになりますが、ぜひ変わらぬサポートをよろしくお願いいたします。

最後に、アシスタントの戸島コーチと選手たちからのコメントを掲載します。全選手のものを掲載したいところですがとても長くなってしまうので、今回は代表者としてキャプテン入江、副キャプテン飯塚の2名のものにします。

サキチのU-13File ♯15

戸島立晶(アシスタントコーチ)
6月30日から始まった闘いの中で、選手たちは逞しく成長してくれたと感じています。2位という結果を残したこともそれを証明してくれています。 この8ヶ月間、すべてがうまくいったわけではありません。試合に勝って喜んだり、できることが多くなってサッカーがより楽しくなったこともあったと思いますが、コーチに指摘されたり注意されたりの繰り返しで、嫌になったり不安になったりすることもたくさんあったと思います。

それでも全員が前進できたのは、選手の強い心があり、それを支えてくれる両親の存在があったからです。いつも選手を見守ってくれる家族がいたからこそ、大きな壁を乗り越えられたと思っています。本当にありがとうございました!!

これから闘う舞台はそれぞれ違いますが、全員が『今』できることを精一杯行い、大きな成功を掴んでほしいと思います!自分に自信を持って、期待して頑張ろうね!


入江玄翔(キャプテン)
一年間を振り返って、自分はキャプテンらしい事は全然できませんでしたが、チームは大きく成長できたと思います。始めはお互いのことをよく知らず、全員の考えが違ったのでなかなかまとまることができませんでしたが、練習をしていくうちにお互いの事も理解し、試合でもチーム全員で戦えるようになりました。そして、公式戦最後の2試合はチーム全員で一番いい形で勝利することができたと思いました。一人一人の個人の力も全員が何段階も上手になったと思います。

この1年間の事を大切にし、残りの2年間もがんばっていきたいです。よろしくお願いします。


飯塚翼(副キャプテン)
4月から始まったこのチームでは、様々な収穫がありました。特に、オフザピッチのことではよくコーチ達に注意されました。最初の頃は練習前のゴールの準備やゲームの準備が遅く、練習時間が少なくなったりしてしまいました。でも、最近ではコーチ達に言われる前に積極的に、準備する物を聞いたりできるようになりました。

僕は副キャプテンとして、キャプテンのサポートや、みんなをまとめようと頑張りました。このチームの副キャプテンになれて僕はすごく充実しました。

清水コーチ、戸島コーチ、そして応援して下さった方々、8ヶ月間の応援・サポートありがとうございました。

サキチのU-13File ♯15

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Posted by つくばFC at 14:00│Comments(0)Jrユース
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